FOOD&WINE
HAMBURGERこそ私にアメリカを想起させるものはないのではないでしょうか。
北関東の片田舎ではHAMBERGERなど見かけたことも聞いたこともありませんでした。恐らくその当時東京では大手のチェーン店が本格展開する前夜の頃だったのでしょう。
そんな理由から私とHAMBURGERとの出会いは悲惨なものでした。高校の正門の横にあった自販機にいつも見かけない紙に包まれた怪しげなものが入っていました。いつもは素通りするところ、その日は興味本位に誘われ、月初だったため少し余裕のあったお小遣いから百円玉2枚を自販機に入れました。暫くすると温められたそれを掴み口に入れたのです。
うっ、うっ不味い!!温められたピクルスの匂いが充満し、とても食べられた代物ではありませんでした。
それから、暫くはHAMBERGERにはあまりそそられず、大学に上京してからももっと安くて腹にたまるものを選んでいた気がします。
そして月日は流れ、結婚して子供も生まれ、子供を初めてグァムに連れて行った時のことです。
タモン湾近くのビーチに横付けされたフードトラックがあって、HAMBERGERと冷えたバドワイザーを注文したのです。
あれ、美味しいじゃないの、しっかり肉の味はするしビールとの相性も抜群、脇役のピクルスもでしゃばらず、匂いも気になりません。
それ以来、HAMBERGERは私の敵どころか、盟友と変わりました。
色々なHAMBERGERを食べました。
特に印象に残るのはLAに初めて行った時に食べたIN-N-OUTのHAMBERGERです。ミモザの黄色い花の咲く南カリフォルニアで食べたそれはごく普通なのに美味しいそれが忘れられません。
このお店一度日本に試験的に展開しようとしたらしいのですが、今のところ現地で食べるしか方法はないようです。
今年は友達に飛び切り美味しいHAMBERGERを食べてもらいましょう。ホテルの高級なものも良いですが、やはりHAMBERGERは青空の下も、ビールをグビグビとやりながら、思いっきり頬張るのが宜しいかと・・・・・