FOOD&WINE

襟を正す 蕎麦 桶屋
鎌倉はお店の入れ替わりが本当に早いです。大抵のお店は観光客目当てのお店で地元の人はほとんど行かない店が多く、古くからある店は味やサービスにそれなりに理由があって続いています。 鎌倉ではありませんが、最近秋谷海岸にオープン […]

2018 . 06 . 21

鎌倉はお店の入れ替わりが本当に早いです。大抵のお店は観光客目当てのお店で地元の人はほとんど行かない店が多く、古くからある店は味やサービスにそれなりに理由があって続いています。

鎌倉ではありませんが、最近秋谷海岸にオープンした「蕎麦 桶屋」さんはそんな老舗のように長く続いて欲しいお店です。

先兄が「江戸蕎麦というのは究極の削ぎ落としの美学」と言っていましたが、私も同感です。

何分、材料はそば粉と水、そして返しと出汁なのですから。

しかしながら材料はシンプルですが、本当に美味しいお蕎麦を打とうと思ったらこれは大変です。

私も尊敬する高橋名人がその著書「蕎麦大全」の中で言っていたことなのですが、美味しいそばを打とうと思ったら使う道具、蕎麦の実のどこの部分を使うか、温度湿度は何%が良いのか、何故石臼製粉が機械製粉より良いのかなど数え上げたら考えることはそれこそ切りがありません。

そんなお蕎麦を私たちは頂いているのです。こちらのお蕎麦もまさにそんなお蕎麦です。逗子や品川で技術を学び、また師の精神も受け継いだこちらのお蕎麦。まさに襟を正していただかなければなりません。でもお客に緊張を強いるようなことは決してありません。真の実力がある証拠です。

 


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