3012月2015
年も押し迫りあと2日で新しい年を迎えようとしています。
今年は私のHGとしている海でとある開発計画が持ち上がりました。
静かな漁村のこの街に巨大なホテルを建て、漁港を整備し防波堤を築造するというものでした。
多くの住民やサーファーがこの計画に反対し、沢山の署名が集められましたが、この先どうなるかは不明です。
この計画の賛否はひとまず置いておいて、私の記憶をたどれば私がサーフインを始めた頃、三戸浜は湘南でも有数のサーフスポットでした。それが防波堤を作ることによって波が全くたたなくなってしまったのです。もっとも漁業を営んでいて人たちは待ち望んでいた堤防が完成したわけです。
さらに海外に目を向ければ、南カリフォルニアのDeana Pointもかつては素晴らしいサーフスポットでしたが、ヨットハーバー建設により波は無くなってしまいました。
私が言いたいのは物事には必ず良い面と悪い面が共存し、そのどちらかはありえないということです。そう、あのサーフブランドの陰と陽のように。
都市計画のお手伝いのような仕事をしている時経験したのですが、ただ古い町並みを残せば良いというものではなかったことです。そこに住む人々がこれから先も「やっていける」ようにしなければならないという事でした。
その「やっていける」の意味は経済なのかもしれませんし、静かな住環境なのかもしれません。つまり一人ひとりの「やっていける」は違うのです。
そこを無視して大きな政治的力や経済力で押し切って事業を進めたり反対しても良いことは何もありません。まさに負の遺産が残るだけです。
写真は今年の夏のカブネです。
海は繋がっています。一つを変化させれば離れた場所も変化します。七里ヶ浜もかつては今よりずっと広い砂浜だったのです。
江ノ島港の竣工や逗子マリーナの建築で多くの潮の流れが変化してしまったのです。もちろん確証はありません。
でもこの素晴らしい自然を破壊してしまって良いのでしょうか。次の世代に何と言えばよいのでしょうか。
2015年年の瀬